適応障害で退職した後、直ぐ再就職に成功したアシスタント事務員の例

2024年3月24日

適応障害により退職を経験して、再び職場に足を踏み入れるべく努力する際には、どのような手順を踏んでいけば良いのか、思い浮かばず、転職活動は一筋縄ではいかないかもしれません。

私自身、適応障害で職を辞め、その後、再就職の道を探ろうとしたものの、失業保険の申請や治療、そして退職の衝撃など、思い通りの状況にはならず、適応障害が更に深刻化しました。

しかし最終的には再就職が叶い、幸いにも適応障害も改善されました。適応障害に苦しむ人が再就職する道のりは決して楽なものではないですが、退職後の行動を間違えると、大変な事になりかねません。

その為、今回は私の経験を活かし、これから再就職活動を始める方々の参考になるよう、私がどのように職場に復帰を果たしたのか、その経験を共有します。

適応障害で退職した事務員が再就職に成功する為の3つのポイント

適応障害で退職を余儀なくされた事務員の皆さん、再就職活動お疲れ様です。私はアシスタント事務員を3年ほど続けていたのですが、職場環境が原因で退職しました。そしてその後の再就職で苦戦した事から、適応障害退職後の再就職は難しい事なのかもしれません。しかし以下の3つのポイントに注意すれば、成功に近づけるでしょう。

  1. 面接で適応障害での退職経験をどう伝えるか
  2. 入社後、適応障害の再発を防ぐ為にどう行動するか
  3. 適応障害を弱みにせず、どうアピールするか

私自身も、様々な企業に応募する中で、面接時に退職の理由や適応障害をどう説明し、自分が働ける人間である事をどうアピールするかで困った経験があります。

適応障害を持ちつつも事務職で活躍する為には、「退職の理由の説明」「再発防止策」そして「適応障害を持つ自分が事務職で活躍出来る理由」を明確にする事が重要となります。

適応障害で退職してしまったアシスタント事務員の退職理由とその後の進路

面接では適応障害で退職したという事実を説明するのは、少々難しいものがあります。しかしその理由をうまく伝える事で、マイナス要素を最小限に抑える事が可能です。

私の経験から言うと、適応障害を引き起こすほどの厳しい労働環境が原因だと、自分自身ではなく、職場の状況に問題があったと説明しました。

例えば、アシスタント事務員の仕事では、期日を守る為に多くの業務を一度にこなさなければならない事があります。私の以前の職場では、事務作業が遅れてしまったり、ミスが出てしまった場合には、私個人だけでなく、チーム全体の業績に影響を及ぼす為、常に高いプレッシャーの中で仕事をしていました。

その結果、業務量が増える一方で休息時間が少なく、更には残業が増えてしまいました。その過酷な状況がストレスとなり、最終的には適応障害を引き起こしてしまいました。

このような経緯を説明した後には、「ですので、次の職場では労働環境の良さを重視し、適切な休息時間や業務量の調整が行われる企業を選びたいと考えております」と述べると、退職理由や志望動機を納得してもらえるでしょう。

「適応障害で退職、会社の問題ではなく自己の能力不足と見られてしまった経験」

あなたがアシスタント事務員として働きながら、特定の環境改善を試みたが、会社の体制が原因で適応障害を発症し退職したという経験は、面接官に問題の本質を理解してもらう為に重要な要素となります。

面接でよくあるのが、「本当に事務環境が悪かったのか?それともあなたの能力不足が原因では?」という疑問です。それに対し、「私が改善を試みた問題は、遅刻が多く、報告書の提出が遅れる事が多かった部署の問題でした。しかし私が提起した改善案は上層部から拒否され、結果として適応障害を発症し、退職を余儀なくされました」と具体的に説明する事が大切です。

また「面接官から疑問を持たれたとしても、自分が問題解決能力を持っている事をアピールする事が重要です。具体的には「私は部署の遅刻問題を解決する為に、全員が出勤時間を共有するシステムの導入を提案しました。しかし上層部からの反対に遭い、結果として改善は進まず、私自身が適応障害を発症しました」と述べる事が重要です。

面接官は、あなたが問題解決能力を持っている事、そしてその能力を活かす為に必要な環境が会社になかった事を理解する必要があります。それが理解出来れば、あなたの適応障害は自己の実力不足ではなく、会社の環境が原因であったと認識するでしょう。

その為、自分の能力不足を疑われた場合でも、自分の問題解決能力と、それが活かせなかった環境の問題を明確に伝える事が大切です。それが「適応障害退職」という経験を面接官に理解してもらう為の最善の方法です。

適応障害が原因で退職した際の説明方法

適応障害が原因で退職したアシスタント事務員の中には「職場環境や上司が原因で退職せざるを得なかった」と再就職先の面接で話す人がいます。しかしその話だけでは同情されるだけで、再就職のチャンスには結びつきません。

事務職で適応障害を引き起こす原因は多岐にわたりますが、それはあなた自身に問題がないという証明にはならないのです。ここで効果的なのは、自身の問題解決能力をアピールし、そして適応障害が改善されなかった現場の事情を述べる事です。「環境を変える事で適応障害を乗り越えた」という視点で語れば、再就職が適応障害を解決する1つの手段として理解されやすくなります。

例えば、以下のような理由が原因で適応障害になり、退職を決意したと説明する事が出来ます。

  • 急な人員変動で、引き継ぎがなく、人手も増えず、負担が増えた為適応障害になりました。
  • 業務内容やスケジュールが頻繁に変更され、対応が難しかった為適応障害になりました。
  • 上司からの新たな業務提案が増え、余計な負担がかかり、それが聞き入れられず、適応障害になりました。

このように、職場環境や上司が原因で適応障害が悪化し、改善の見込みが立たずに退職した経緯を説明する事で、面接官に対して自身の状況を理解してもらいやすくなるでしょう。

適応障害と退職のリスクを減らすアシスタント事務員の工夫と配慮

適応障害を理由に退職を考えてしまう場合、職場では「私たちがどのように配慮すべきなのでしょうか?」と、適応障害による不利益を和らげる手段についてアドバイスを求められる事があります。

職場では、適応障害が原因で仕事が遂行出来ないのではないかと疑念を抱かれる事があります。その為、適応障害があっても仕事がこなせるという自己アピールが重要となります。

その為、適応障害が発症してしまう原因が業務の過多であれば、アシスタント事務員の場合、ExcelやGoogleスプレッドシートを活用し、効率的な業務遂行を図る方法があります。

また管理業務が円滑に進行しない事が問題であれば、タスク管理ツールのTrelloやAsanaを使用し、全体の進行状況を共有するなどの工夫も可能です。

その為、適応障害になってしまう原因を減らす為に、その原因を取り除くアピールを職場で提案する事が重要となります。これらの手法を活用する事で、適応障害と退職のリスクを減らす事が期待出来ます。

「なぜ弊社が適応障害との戦いに強い会社だと思ったの?」と尋ねられた際の対応方法

皆さんが抱える適応障害との闘いを助ける為に、職場環境改善が最重要課題となります。しかし全ての企業がそれを達成する事は困難です。その為、面接で志望動機を述べる際に、「なぜ弊社が適応障害でも働ける会社だと思ったの?」と問われる事で戸惑う事があるでしょう。

適応障害に対抗する為には、職場環境が異なる企業を志望する事が重要です。しかしその企業で一度も働いた経験がない場合、どう答えれば良いか分からないかもしれません。私の経験から言うと、「口コミサイトを見て、御社が最適だと思い、志望しました」と答える事で乗り切る事が出来ました。

転職活動をサポートするサービスの中には、実際にその企業で働いた経験のある人々の口コミが掲載されているものもあります。

私自身、そのようなサービスを利用したところ、求人情報では休みが多いとされているにも関わらず、「労働時間が減らされ、ハラスメントが増えた」というコメントが目立ちました。これらの情報は、適応障害を抱える人が転職しない方が良い企業を見極めるうえで重要です。

このような内部情報に基づいたコメントは、転職を検討している時に、その企業がブラック企業や劣悪な環境であるかどうかを判断するのに大いに役立ちます。

更に、志望動機については、「口コミサイトの評価が良かったから」と言う事が出来ます。その会社が適応障害を抱えている自分に適していると感じ、評判が良ければ、それ自体が十分な志望動機となります。したがって、口コミサイトを利用して志望先を選定し、志望動機を作成する事をお勧めします。

適応障害の経験をプラスに活用する事務職のアピール方法

適応障害という課題を抱えながらも、それを効果的に活用して仕事のパフォーマンスを上げるという事例を紹介します。適応障害の経験があるからこそ出来る事務作業の工夫です。

適応障害を持つという事実を理由に、「すみません、私は記録を取る事が得意なので、会議の議事録を担当させていただけませんか?」と提案し、自分の役割として確立する事が出来ました。

事務職としては、しっかりとした記録が重要です。特に、口頭でのやり取りだけでは、後から「言った、言わなかった」などの混乱を引き起こす事があります。

しかし適応障害を持つ私の場合、記録を取る事への配慮を得られるだけでなく、その作業を通じて会議の流れを把握しやすくなり、出戻りを防ぐ事が出来ました。

適応障害を理由に記録を取る許可を得る事で、会議の内容が明確になり、後々のトラブルを防ぐ事が出来るのです。

これが、適応障害を持つ私の特性を活かしつつ、事務職としての能力を発揮する一例です。

適応障害を持つ人々は、自分の特性を理解し、それを活用する事で、他の人々とは違う視点や能力を発揮出来ます。このような経験をアピールする事で、適応障害を持つ事務職としての価値を見いだしてもらえるでしょう。

適応障害で退職したアシスタント事務員の再就職成功への道

適応障害を理由に退職したアシスタント事務員が、再就職に成功する為には、以下のポイントに注意して進める事が有益です。

  • 適応障害が原因で退職した事実があっても、改善の余地があったとアピールする
  • 志望動機として、口コミサイトで評価が高い企業を選ぶ
  • 適応障害を逆に強みだと感じさせるアピールを用意する

適応障害で退職した以上、失業保険期間は長いほど良いと考えられます。

精神科医からの提案で退職するほど適応障害が深刻であれば障がい者手帳を申請し、失業保険の期間を一般の3カ月から10カ月に延ばすと良いと言われました。私自身、長期間精神科医に通院していた場合、障害年金も受給出来る可能性がある事も後に知りました。

適応障害が原因で退職した場合も、日本には障がい者に対するさまざまなサポートがある為、退職後の期間を活用して手続きをしてみる事が有益です。

ただし障がい者枠で転職活動を行う場合、私が確認した所、障がい者専用の転職サイトの場合、契約社員の求人が多く、正社員の求人が少ない事を知りました。ですので仮に大手の正社員を障がい者枠で目指したいのであれば、直接企業ホームページから応募した方が良いでしょう。

正社員採用は狭き門である為、面接では自分がどのように成果を上げる事が出来るか示す事が大切です。適応障害を逆手にとって仕事を有利に進める事が出来る話をするなど、障害を持つ人特有の工夫が必要です。

以上が私自身の体験から得た、適応障害で退職してもすぐに再就職する事が出来るアシスタント事務員のノウハウです。このような工夫を行う事で適応障害を理由に退職したアシスタント事務員でも再就職の成功確率が上がるので、皆様の再就職の成功を心より願っております。