適応障害により退職した後、フロントデスクのスタッフとして再就職を検討されている方、どのように進めれば良いのか迷っているのではないでしょうか。
私自身、適応障害を抱えて働く事が難しくなり、退職を決意しました。退職後、再就職活動を行いましたが、失業保険の申請、治療、そして退職のショックなど、再就職への道のりは思いの外、困難で適応障害の症状が悪化する事もありました。
しかし最終的には再就職に成功し、適応障害の症状も次第に和らぎました。適応障害を抱えながら再就職を試みるという事は、困難が伴うものです。間違ったアプローチをすると、逆効果になる事もあります。
そんな経験から得た知識を皆さんと共有する事で、これから再就職活動に取り組む方の参考になればと思い、この記事を書きました。どのように受付スタッフとして新たな職場を見つけていけば良いのかご覧ください。
適応障害が原因で退職した受付スタッフがすべきアピールとは?
適応障害で退職した受付スタッフが再就職で成功する為のポイントはいくつかありますが、個々に特に意識すべきと考えられる部分は以下の3つです。
- 適応障害で退職した経緯をどう面接者に伝えるか?
- 就職後、適応障害の発症リスクをどう減らすか?
- 適応障害をネガティブに感じさせない話し方
私自身、多種多様な企業に応募する中で、面接時に退職の理由や適応障害をどう説明し、どう自分が仕事が出来る人材であるとアピールすべきか、良い回答がすぐに思いつかず困った経験があります。
適応障害を抱えながらも成功を収める為には、「退職の理由の説明」、「障害の再発防止策」、そして「適応障害があっても受付スタッフとして活躍出来る理由」を明確にする事が重要です。
適応障害での退職がマイナスにならない受付スタッフの退職理由

面接で適応障害による退職の理由を説明する場合、他人に悪い印象を与えないようにする為に、適当な言い訳を用意しなければなりません。
私の経験では、適応障害を引き起こすほどの劣悪な職場環境が原因だと説明し、問題の原因を自分ではなく、職場環境にあると説明しました。
例えば、受付スタッフとしては、多くの人々と対面し、さまざまな問題に対応しなければならない場面があります。私の前職では、管理職が客への対応を受付スタッフに一任し、不満を持つ顧客の対応など、負担が大きいタスクを押し付ける傾向がありました。
その結果、多大なプレッシャーと対人ストレスを抱える事になり、それが適応障害の原因となりました。
私の場合、特に困難だったのは、不満を持つ顧客の対応でした。彼らは自分の要求が満たされないと怒り、その怒りを私にぶつける事が多かったです。これらの問題を解決する為には、顧客の要求を理解し、適切な解決策を見つける能力が求められます。
しかしそういった課題に対する適切なトレーニングやサポートがなく、私一人で解決策を見つけ出さなければならなかった為、ストレスは日々増していきました。
このような経験を説明し、「だからこそ、新しい職場では、受付スタッフが適切なサポートとトレーニングを受けられる環境を求めています」と述べれば、退職理由や志望動機を伝える事が出来るでしょう。
"受付スタッフの適応障害:業務改善を試みたが会社環境が阻み、退職を余儀なくされた経験"
受付スタッフとしての業務改善を試みたが、会社の環境が阻害要因となり適応障害に陥ってしまった経験を紹介します。このような経験を持つ方々への理解を深める事で、同じ状況に直面した方が退職を避ける為のヒントを得られる事を願います。
受付スタッフと言えば、一見落ち着いた雰囲気の仕事のように思われがちですが、実は多くのストレスを抱えています。常に来客者に対応しなければならないだけでなく、内部スタッフとのコミュニケーションも円滑に行わなければなりません。私自身、この環境を改善しようと試みましたが、会社の体制がその試みを阻止し、結果的に適応障害に陥ってしまったのです。
「受付スタッフの業務には改善の余地がないのでは?」と疑われる事もありますが、実際には受付スタッフ自身の働き方や環境に大きな問題が存在しています。私の場合、顧客からの不満やクレーム対応、無理なスケジューリングなどが原因でストレスが溜まり、適応障害に繋がりました。
会社の体制上、私が改善を試みたところでそれが受け入れられなかった為、適応障害に苦しむ結果となりました。これにより、私は最終的に退職を決意せざるを得ませんでした。
この経験から、適応障害に陥らない為には、会社の体制と自身の働き方の改善が必要である事を学びました。退職を避ける為には、自己改善だけでなく組織の改革も求められるのです。適応障害と退職のリスクを理解し、予防策を見つける事が重要と言えるでしょう。
適応障害が原因で退職:退職理由を伝える上での注意点
適応障害が原因で退職した受付スタッフの中には、「職場の環境や上司が原因で退職を余儀なくされた」と面接で伝える人がいます。しかしその訴えだけでは同情を得るだけで、再就職にはつながらないかもしれません。私自身、最初はそうでした。
雇用者から見て難しいのは、確かに職場に問題があったとしても、それがあなた自身に問題がないという証明にはならないという事です。ここで私が提案するのは、あなた自身の問題解決能力がある事、そして職場の問題が改善されなかった事実を述べる事です。「職場を改善するよりも環境を変えた方が良い」という適応障害の解決策としての退職が理解されやすくなります。
私の場合、職場のコミュニケーション不足を訴えましたが、他にも以下のような原因がありました。
- 職場のメンバーが急に離職し、引継ぎもなく人員補充もなされず、適応障害になりました。
- 顧客との意見のすれ違いにより、業務スケジュールが乱れ、適応障害になりました。
- 上司が新たな業務を押し付け、状況を理解せずに期待を高め、結果的に適応障害になりました。
など、メンバー、顧客、上司などが原因で改善の見込みがなく、適応障害が悪化して結果的に退職するしかなかった経緯を説明出来れば、再就職の面接が通りやすくなるでしょう。
受付スタッフにとっての適応障害対策と退職防止策

受付スタッフとして適応障害を理由に退職を考える場合、「弊社で配慮してほしい事なんでしょうか?」と適応障害による悪影響を抑える方法について尋ねられる事が多いです。
受付スタッフの仕事は、お客様とのコミュニケーションが中心であり、適応障害が原因で仕事が出来ないのでは?と疑われてしまう場合があります。しかし適応障害があってもしっかりと仕事が出来るとアピールする為には、適応障害が発症してしまう原因に対する具体的な対策を打つ事が重要です。
例えば、受付業務の多忙さが原因であれば、業務効率化の為のツールを活用する事が有効です。予約管理ツールや、顧客管理システムを活用し、業務を自動化する事で負担を減らす事が可能です。
また職場のコミュニケーションがうまくいっていない点が原因であれば、定期的なスタッフミーティングを設け、全体の進捗状況を共有するなどする事で、チームとしての結束力を強める事も有効です。
適応障害になってしまう原因を極力減らす為、その原因を取り除くアピールを行う事で、適応障害を生む環境を改善し、退職を防ぐ事が出来るでしょう。
「なぜ当社が適応障害で退職しない会社だと思ったのか?」と尋ねられた際の対応策
適応障害で退職を繰り返す事を避ける為には、自身に合った職場環境を見つける事が必要です。しかし未経験の職場についてそのような評価を下すのは難しいですよね。特に、面接で「なぜ当社が適応障害で退職しない会社だと思ったのか?」と問われた際、どう答えれば良いか迷ってしまう事もあると思います。
私自身もそのような経験がありますが、「口コミサイトを参照し、御社の評判が良かった為、志望しました」と答える事で乗り切りました。
転職をサポートするサービスの中には、実際にその職場で働いた経験のある人々の意見が掲載されているものがあります。これらの情報を活用する事で、職場の内部事情をある程度把握する事が出来ます。
例えば私が利用した口コミサイトでは、「求人情報では休日が多いとされていたが、実際には過酷な労働環境に見舞われ、適応障害を悪化させる可能性がある」という情報を得る事が出来ました。
このような情報は、適応障害がある場合でも、ブラック企業や劣悪な環境を見極めるのに役立ちます。また口コミサイトの評価が高い会社を志望するという理由は、適応障害を持つ受付スタッフにとって、適切な志望動機となります。
したがって、口コミサイトを活用して、自分に合った職場環境や志望動機を見つける事をお勧めします。
適応障害をプラスに変える受付スタッフの工夫
適応障害をただのネガティブな要素と捉えるのではなく、それを職場で活用する方法を考えてみる事が重要です。
適応障害を持つ事で職務に生かす方法なんてあるのかと思う方もいるかもしれませんが、例えば、適応障害を理由に「すみません、情報を記録しておきたいのですが」と、いつも口頭でのやり取りを文書に残すようにする事で、必要な情報を逃さないようにするなどの工夫が出来ます。
受付スタッフの業務では、顧客からの要望や問い合わせ、指示などを正確に伝える事が求められます。しかし「言った、言わなかった」といった問題が起こる事もあるでしょう。
そこで、適応障害の特性を活かし、情報を記録する事を前提にする事で、顧客とのコミュニケーションをよりスムーズにする事が可能です。
これにより、適応障害をもつ受付スタッフとしてのメリットをアピールする事が可能になります。例えば、「適応障害を持つ事で、顧客とのやり取りを丁寧に記録する傾向があります。これにより、顧客の要望を正確に把握し、必要な情報を逃さないようにする事が出来ます」と述べる事が出来ます。
このように、適応障害をデメリットと考えるのではなく、それを仕事で生かす方法を模索し、自分の強みとしてアピールする事が重要です。適応障害を持つ受付スタッフとして働く為の工夫とポジティブな姿勢を持つ事で、退職を避け、より良い職場環境を作り上げる事が出来るでしょう。
適応障害で退職した受付スタッフの再就職成功への道

適応障害を理由に退職した受付スタッフが、再就職に成功する為には、以下の点に注意して進める事が有益です。
- 適応障害が原因で退職した事実があっても、改善の余地があったとアピールする
- 志望動機として、口コミサイトで評価が高い企業を選ぶ
- 適応障害を逆に長所だと感じさせるアピールを用意する
また適応障害で退職した以上、失業保険期間は長いほど良いと思います。
精神科医からの提案で退職するほど適応障害が深刻であれば障がい者手帳を申請し、失業保険の期間を一般の3カ月から10カ月に延ばすと良いと言われました。私自身、長期間精神科医に通院していた場合、障害年金も受給出来る可能性がある事も後に知りました。
適応障害が原因で退職した場合も、日本には障がい者に対するさまざまなサポートがある為、退職後の期間を活用して手続きをしてみる事が有益です。
ただし障がい者枠で転職活動を行う場合、私が確認した所、障がい者専用の転職サイトの場合、契約社員の求人が多く、正社員の求人が少ない事を知りました。ですので仮に大手の正社員を障がい者枠で目指したいのであれば、直接企業ホームページから応募した方が良いでしょう。
正社員採用は狭き門である為、面接では自分がどのように成果を上げる事が出来るか示す事が大切です。適応障害を逆手にとって仕事を有利に進める事が出来る話をするなど、障がい者ならでの立ち回りが必要です。
以上が私自身、体験した適応障害で退職しても直ぐ再就職する事が出来る受付スタッフのノウハウです。このような工夫を行う事で適応障害を理由に退職した受付スタッフでも再就職の成功確率が上がるので、皆様の再就職の成功を心より願っております。